毎日新聞によると

日本バレーボール協会が「個人登録制度」を導入、これに反発する声が高まっているという。


 この制度の下では、小中高のバレー部員は全員協会に金を払って選手登録しないと、公式戦に出場できなくなってしまう。なぜこのような制度を導入したのか。


 日本バレーボール協会は、「個人登録制度」を基に現在の繁栄を築いた、日本サッカー協会を手本にしているという。だが・・・・・。バレーとサッカーでは、大きな違いがある。サッカーにはワールドカップという世界一の規模を誇る大会があるが、バレーには、ない。バレーの最高の大会は、スポーツ全体の祭典でもあるオリンピックだ。バレーのワールドカップは、単なるオリンピック予選に過ぎない。登録料を集めてバレー協会の財務状況を改善したとしても、そこから先がない。スポンサーをいくつも集めるような魅力に欠けるのだ。

 
 次のサッカーのワールドカップの開催地がどこになるかは、次のオリンピックの開催地以上に、世界的な関心事だ。バレーにこのような大会はない。それどころか、国際大会の日本開催が常態化してしまっている。これは、世界がバレーに対してそれほど関心を持っていないことの、なによりの証拠だ。このような現状を打破するには、時間をかけてサッカーのワールドカップに匹敵するような大会を育てていくしかない。オリンピック最終予選の日本開催を喜んでいる場合ではないのだ。


 「個人登録制度」はまた、競技人口がはっきりと出るので、スポンサー集めに貢献する、とバレー協会は考えているらしい。だが、はっきりと出たその数字が寒いものだったらどうするのか。バレー協会は、制度に反対する人たちが大勢いることを認めて、あいまいな競技人口をスポンサーに提示するしかないのではないか。