スポニチのコラムに

金子達仁が書いていた。「北京五輪をボイコットする」。


 ハテ?彼は何かの競技でオリンピックの代表になっていたっけ?フリーライターの彼が、北京五輪の何をボイコットするというのだろうか。


 残念ながら、具体的にどうする、という記述は全くない。思うに、北京五輪に関する記事を書くのを拒否する、という程度の意味なのだろう。それが、何だというのか。中国政府にとっては、痛くも痒くもない。野口みずきのような有名選手がボイコットする、というのならともかく。


 そもそも五輪ボイコットに、どの程度の意味があるのか。1980年のモスクワ五輪を、アメリカや日本はボイコットした。ソ連のアフガン侵攻は許せないが、ソ連と直接戦争することはできない。だから、核ミサイルを発射するかわりに五輪代表選手に犠牲になってもらって、鬱憤晴らしをしたのだった。それで、アフガン問題は解決したか?世紀が変わった今も、解決できていないのではないか。


 金子にとって「北京五輪をボイコットする」ことは、「サッカーのワールドカップをボイコットする」ことに比べたら、屁のようなものだろう。だが、五輪に人生を賭けている選手たちのことを、もう少し考えてもいいのではないか。