かもめ或いは寺山修司の少女論

murasaki052006-11-22

を観る。場所がシネマアートン下北沢という映画館。スクリーンには、寺山作品をもとに下谷二助が描いた絵本「かもめ」が映し出される。上手で広島かつら、下手で松田洋治が、イスに座って本を朗読。美しくも残酷な、少女の恋物語。人間の他に少女の人形が登場して、狂気を表現する。淡々とした空気のまま終わるのかと思いきや、最後に寺山作品の舞台化らしく、虚構と現実がクロスする。演出は新宿梁山泊の金守珍。


 受付で原作を購入したら、サイン入りだった。宇野亜喜良のような華麗なスタイルではなく、いかにも絵本らしい絵なんだけど、寺山の苦みを帯びた物語に妙にマッチしているのにゃ。