アンダースピーチ


 被災地の女性が、「 どうして自分は生き残ったのか 」 などと罪悪感に苛まれ、AV女優になるという話をタマに聞く。


 どうしてそんな行動に出るのか。背景には、女性たちのAV女優に対する蔑視があるに違いない。これが男性だったら、どうか。被災地の男性が、生き残ったのが申しわけないからAV男優になると言い出したら、まわりの人間は 「 こいつ、何を浮かれているんだ? 」 と思うだろう。男性はAV男優を、一種の異能力者だと見なしているのだ。


 男優が女優をオモチャにする作品が多いことが、AV女優に対する蔑視の原因だろう。この現状を変えるには・・・・・・。


 もうじき総選挙だが、落選が既定路線の豊田ま〇こ先生にAVに転向してもらう、というのはどうか。撮影は、そのうち空き家になる今の事務所を使えばいい。ま〇こ様は、ソファの上でふんぞり返っている。「 東大卒のオンナとヤルのは初めてだろっ。もっとうれしそうな顔しろよ、ボケッ!! 」 「 ナニこれ? 厚労省が調べた日本人男性の平均より短いじゃん。男優やめちまえっ、カスッ!!」
 このように、尊大な態度で暴言を連発しては、ハイヒールで踏みつける。とっかえひっかえ百人以上の男優を相手にするのだが、どうしても本番には至らない。


 この作品を、AV各社が協力して完成させ、ネットにアップする。そう、だれでも無料で見られるようにする。これを見れば、もうだれもAV女優を軽蔑しなくなる。被災地の女性も、「 自分はとてもAV女優にはなれない。かわりに、市会議員にでもなろうか 」、と考えるようになるだろう。