平和のために


 韓国と北朝鮮が妥協、か。


 だが、せっかくの大型スピーカーが、もったいない。政治宣伝ではなく、官能小説でも朗読してはどうか。たとえば・・・・・・。


 「 えーと、斎藤先生は、今日はお休みですか? 」


 「 はい、実家の方で不幸がありましてね、大学のつながりで、今日は私が診させてもらってます 」。


 先生ならさっきクロロホルムを嗅がせて、男子トイレに転がしてあるのだが、碧がそれを知るはずもない。


 「 実は、ずっと喉の調子が悪くて、体もだるいんです。カゼなのかな、と思って 」。


 「 それはいけませんね。じゃあ、肺の方も調べてみますので、ちょっと胸を出して下さい」。


 「 えっ、そうなんですか? 」


 まだ幼さの残る顔に、一瞬、翳りが浮かんだが、すぐに碧はシャツのボタンを外し始めた。ふだん、斎藤先生をよっぽど信頼しているのだろう。体つきも、幼い。女子高生、いや、中学生でも通るかもしれない。


 だが、児ポにはならない。


 聴診器に仕込んだカメラで 「 お医者さんごっこ 」 をナマ配信する手はずは、整っている。いや、すでに配信は始まっているだろう。
 ここまでは予想以上だ。胸は問題ない。下の方を、どうやって脱がせるか。やはり、クロロホルムを使うか。いや、それでは芸がないか。


 俺は、考えを巡らせた・・・・・・。いや、のんびりしているヒマはない。まず、目の前のものに取りかからねば。


 碧は、ためらいもせずに白いブラを脱いだ。小振りだが端整なお椀型の乳房が、微かに揺れながら、露わになった。乳首は自然な薄茶色で、乳房とよくバランスの取れた大きさだ。美乳と言っていい。肌の色つやも申し分ない。若々しい生気に溢れている。


 俺は聴診器を手に取った。碧の左胸に押し当てるその寸前、聴診器の縁をさり気なく乳首にこすらせてみる。


 「 ん・・・・・・ッ! 」


 一瞬、小さな声を上げて、碧はぴくんと体をのけぞらせた。だがそれだけで、あとは何も言わず、ただじっと壁の一点を見つめている。恥ずかしさを隠すためか。
 今のは、性的なというよりは、自然な肉体の反応のように見えた。おそらく、乳首を愛撫された経験が、ほとんどないのだろう。いや、もしかしたら・・・・・・。


 聴診器を碧の胸の上で滑らせながら、俺は考えた。ここまでで、十分視聴者は満足しただろう。ニセ医者の仕事は十分果たした。だが、ここまで来たからには・・・・・・。


 さて、どうするか。俺は、賭けに出た。おもむろに白衣のポケットからスマホを取り出し、ナマ配信の画面を本人に見せつける。


 「 碧さん、俺のことは聞いてるだろ? ○優キラーのテツ、だよ 」


 「 ヒッ! 」


 あまりの衝撃に碧は椅子から転げ落ち、床の上で仰向けに固まった。思考停止状態、いや、ほとんど失神状態になっている。俺は、間髪を入れずにデニムのスカートをまくり上げ、白いパンティを引きずり降した。


 どこか少年を思わせる引き締まった下腹部の末端に、小さな円を描くように恥毛が密生している。その下には、ピンクの造花のように可憐にまとまった女性器。


 俺は、躊躇せずに碧のクリトリスに舌を当て、頭を上下に振動させた。心を忘れ、ただ快楽を与えるマシーンとして動き続ける。宝石を磨くようにクリトリスをこすり上げ、こすり下す。


 「 あ・・・・・・ッ! あうッ! ・・・・・・くッ! 」


 碧は両手で口を塞ぎ、必死に声が出るのを抑えている。俺は左手で碧の右手を掴み、右の乳房に押し当てた。強引に乳首をこすりたてる。


 「 いッ・・・・・・いいッ! 」


 ついに碧の腰が大きくうねり始め、その時が来た。


 「 あッ、ああッ! いいッ! いくッ! イクぅーーッ!! 」


 恥ずかしい声を絞り出して全身をビクンビクンと痙攣させ、碧は動かなくなった。
 俺は、聴診器のカメラを碧の股間に近づけた。女体の汁でしとどに濡れたそこは、先ほどよりも荒々しい生命力に満ちていた。野生の薔薇のような。


 そろそろだれかが通報する頃合いだ。さて、どうしたものか。・・・・・・犯ってしまおう。これほどの大物が相手なのだ。刑務所に行っても、悔いはない。これを、最後の仕事にしよう。


 スラックスとパンツを脱ぎ捨てる。ペニスはとっくに張り切って、先走りの汁を滴らせている。碧の両足を持ち上げ、先端で、膣の位置を探る。


 「 いやッ、いやッ! やめてッ! やめてくださいッ!! 」


 最後の力を振り絞って、女が叫んだ。


 「 お願いッ! 他のことなら何でもしますから、それだけはやめてくださいッ!! 」


 「 ほお。他のこととは? 」


 俺は、聞いてみることにした。こう見えて、女性の意志を尊重するタイプだ。


 「 あの、事務所の方にお願いして、お金を用意しますから、もうこれ以上は許してください 」


 俺は反射的に、ペニスを碧の膣に 「 ちゅぶっ 」 と挿入した。


 「 いっ、痛い痛いッ、やめッ・・・・・・やめてェー!! 」


 女が泣き叫ぶのを構わずに、俺は動いた。つまらない女だ。「 しゃぶるだけで、勘弁してください 」 と言われたら、その通りにしてやったのに。この女は、作り変えてやる必要がある。


 女体を突きまくり、内部をこねまくる。もうすぐペニスも溶けて、柔らかくなるだろう。その時までには。


 ※この 「 愚息 」 を、ジョルジュ・バタイユに捧げる。