おとなの昔話4


おとなの昔話4 「 夜鶴 」


 ( この作品を、すべての秘宝館関係者のみなさまに捧げます。官能を、ありがとう。)


 むかーし、むかし。川崎に、ひとりの元気なおじいさんが住んでいました。妻に先立たれたのをいいことに、週一のソープ通いを楽しんでいましたが、その帰り道のこと。多摩川沿いを歩いていると、土手になにやら白いものが見えます。なんだろうと思って近づいてみると、それは背中にボウガンの矢が刺さった、一羽のツルでした。
 かわいそうに思ったおじいさんは、ツルを家に連れ帰り、丁寧に手当てをしてやりました。若い頃、野鳥を捕まえるアルバイトをしていたので、多少の心得があったのです。しばらくするとツルはすっかり元気になって、大空へ飛び立ってゆきました。


 そんなことがあってから1ヶ月後。おじいさんの家の戸を、だれかがコツコツと叩く音がします。出てみると、ひとりの若い女が立っていました。地味なスーツ姿ですが、その美しさにおじいさんは息を呑みました。豊かな黒髪に、まっ白な肌。ほっそり整った顔の輪郭。黒目がちの大きな瞳。それは、かすかな潤みを湛えています。そして、すらっと伸びた手足。スリムだけれど、その中に豊かな生命力が潜んでいることを予感させる体。「 着痩せするタイプだといいな 」。ふとおじいさんは、そう思いました。
 女は、80年代の声優のようなほどよいアニメ声で、言いました。「 一人暮らしのお年寄りをサポートするために、市の方から派遣されて来ました。『 つる 』、と申します。これからしばらくの間、よろしくお願いします」。


 女は熱心に働きました。炊事洗濯に、買い物。おじいさんの話し相手にもなってくれます。夕樹舞子について熱く語ってもついてきてくれるので、おじいさんは感心しました。ただ・・・・・・。


 ひとつだけ、不思議なことがありました。夜になるとつるは、空き部屋になっていた六畳間に下がって休むのですが、「 絶対に部屋の中を見ないでください 」、とおじいさんに念押しするのです。「 身持ちの堅い女だ 」、とおじいさんは思いましたが、少し気になって部屋の前まで来てみると、「 ブーン、ブーン 」 と、なにやら機械の音が微かに聞こえます。事務仕事でもしているのだろうか。ますます気になりましたが、約束があるので中に入るわけにもいかず、悶々とすること1週間。
 とうとう我慢できずに、おじいさんはつるの部屋に踏み込みました。すると・・・・・・。


 ちょうど、つるが股間に電マを当てて楽しんでいるまっ最中でした。電マだけではなく片方の手も使っているのか、服は下着に至るまでばらばらと畳の上に落ちています。おじいさんが期待していた通り、「 着痩せするタイプ 」 でした。まっ白な肌は、女芯から伝わる悦びのために、すっかり紅色。なによりそそられるのは、喘ぎ声が漏れないように自分で自分に猿ぐつわをかませているところです。おじいさんが入ってきた時には、すでに女体の 「 昂り 」 があちこちに飛び散って、六畳間はまるで釧路湿原のようでした。


 この様子を見て、おじいさんは叫びました。「 かわいそうに! ずっと溜まっていたんだね。わしが年寄りだからと遠慮しないで、言ってくれればよかったのに。わしは、まだまだすごいぞ。見せてやろう! 」
 そしておじいさんは、すでにギンギンに膨れ上がっている 「 かめ 」をムキ出しにして、ズンズンッとつるの中に入ってゆきました。


 こうして鶴と亀がひとつになって、ふたりは千年、マン年と、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。どっぴゅんぱらりのぴゅっ。


あとがき


 最後まで読んで、「 どうもおかしい。最初のツルと後に出てくるつるは、無関係ではないか 」、とお思いになる方は多いでしょう。でも、これでいいんです。今どき、恩返しなどというものを求めてもムダです。むしろ、自分から美しいヘルパーさんを狙った方がいい。それが、テーマです。入試問題にこの作品を使う時は、その点をよろしくお願いします。
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