レクイエム?


 橋下氏によるアメリカ批判が、問題になっている。


 今回の件で、彼が将来日本の総理大臣になる可能性は、ゼロになった。維新の会と自民党の連立も、まずないだろう。橋下氏に比べれば、靖国神社に集団で参拝する国会議員の先生方など、かわいいものだ。ふだんアメリカに追随するばかりの彼らは、参拝によってかろうじて精神のバランスを保っているのだから。

 
 「 軍隊とセックス 」 にまつわる今回の橋下氏のアメリカ批判は、原爆による被害の悲惨さをアメリカ人に訴える被爆者の努力と同様、むなしいものだ。アメリカ人はタテマエと体面を重んじる。それが彼らの 「 文化 」 なのであり、いくら合理的な説得をしても無駄だ。原爆投下でさえも、彼らに言わせると 「 自由と民主主義をファシストから守るために行った 」 のであり、「 防衛のための行為だった」、となるのだから。このことがわからない人は、日本の総理大臣にはなれない。


 今回の騒ぎで、維新の会は女性票の獲得が難しくなった。こうなったら、とことん男性票狙いでいくしかない。どうするのか。「 都構想 」 などという抽象的な公約はこの際放棄して、「 風俗政党 」、いや、「 性党 」 へと脱皮すべきだ。


 橋下氏は、古今東西の軍隊の性風俗について、かなり造詣が深いらしい。これを、フルに生かす。手始めに、「 『 軍隊とセックス 』 博物館 」 を大阪にオープンする。ここには世界各国から募集したコンパニオンが詰めていて、男性客相手に、いろんな時代のいろんな国の軍隊で行われたセックスを再現する。これはもちろん、売春ではない。入場料 ( 800円くらい )以外に特別料金は取らないし、コンパニオンたちは大阪市から給料をもらう非常勤の職員だし、もちろん学術目的だ。「 民業圧迫だ 」 という批判が出るだろうが、この際、無視しよう。


 このくらいのことをしないと、自民党民主党に戻る人が続出して、1年後には党がなくなっているかもしれない。