これからの「正義」の話をしよう


のブームが続いている。だが・・・・・。


 ワシが引っかかるのは、本のタイトルが「正義の話をしよう」であって、「正義を(実行)しよう」ではない、という点だ。「正義の話」で教室が白熱するだけではしょうがないだろう。問題は、常に教室の外にあるのだ。 


 「5人を救うために1人の命を犠牲にしてもよいか」。実際に自分がその状況に置かれた時に、「正義の話」は役に立つだろうか。そもそも、そのような状況に置かれた人に正義を求めることは、正義なのか。


 「自由について語ることと、自由であることは違う」、という昔の映画のせりふを思い出す。正義も、また。