録画していた


もののけ姫」を見る。初見。


 たたり神の呪いのせいで異常な力を身につけた主人公。彼の射る矢が当たって、敵の両腕や頭が吹っ飛ぶ。繰り返し出てくるこのシーンは、公開当時話題になった記憶があるが、戦いのリアルさを出すためだとしたら、矢が敵の胴体を貫く画で十分なはずだ。頭や腕がなくなり、球形に近くなった人体。球は、プラトンによると、完全な形なのだという。このアニメの作者も、同じ志向の持ち主なのだろうか。


 極めつけは、人間に奪われた頭を取り戻そうと荒れ狂う、森の神。彼は、自分の頭を取り戻したとたんに死んでしまう。頭のない姿こそが理想型だった、ということなのだろうか。こういうのを、何フェチというのだろう?


 作者の暗黒面がもろに出ていて、ワシ好みのアニメだが、あんまり小さい子供に見せる気にはなれないにゃ。