前回の投稿を読んで

 
「なんだ、このエロ・オヤジは?」と思った人も多いだろう。これでも元ジャーナリスト(短期間だけど)なので、今度はまじめな話をしてみようか。


 現役時代、「記者は話者(わしゃ)ではない」、と、よく会社のえらい人に言われたっけ。つまり、「理屈をこねているヒマがあったら記事を書け。記者は書いてナンボだ」、という意味だ。だが、今振り返ると、これとはちょっと違った意味になるけど、「記者は話者」なんだよね、実際は。


 どういうことかというと、記事を書くにはネタを集めなければならない。そのためには取材相手にしゃべらせる必要があるんだけど、警察と違って記者には法的な権限がない。結局、武器は言葉だけだ。言葉を操って脅したり、泣き落としたりして、うまいこと相手がしゃべるように持っていくしかない。つまり「記者は、記者である以前に話者である」、ということになる。その後で記事を書くのは、だれにでもできることだ。


 まあ、「タフでないと務まらない」、という点では前回と同じだけどね。