民放連の会長が

厚労省に関する一部報道を、感情に走り過ぎだと批判。


 厚労省のOBに対するテロ事件を受けたものだろうが、犯人がまだ捕まっていない時点でのこの発言は、どうだろう。果たしてあれは、マスコミに影響された犯行なのだろうか。少なくとも私は、今回の事件が起きて初めて被害者の名前を知ったのだが。事件の背景を今決めつけるのは、危険ではないだろうか。


 この会長は、先日のトヨタの相談役のマスコミ批判を引用している。確か「テレビは一日じゅう厚労省叩きをやっていて、異常だ。トヨタはスポンサーから降りるかも」、「ああいう番組は地方の中小企業がスポンサーになっている」、というものだったが、具体的にどの番組のことを言っているのだろう。そもそもこの老人は、一日じゅうテレビを見ているのだろうか。また、今どきの地方の中小企業にそんな余裕があるのだろうか。すべてはこの老人個人のイメージ、もっと言うなら、ファンタジーに過ぎないのではないだろうか。ただ、彼が地方の中小企業をどんな風に思っているのか、それだけはこの発言で明らかになった。


 政治家までが、野党やマスコミの厚労省叩きを批判するようになった。このような、テロ事件を利用して厚労省の問題を隠蔽しようとする動きには、要注意だ。